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静々歩くのが好き

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『静々歩くのが好き』 

文:大沢響


みなさん。流唄リラです。

先週末はブロッサムベリー祭でした。

 

私はこのお祭り、とても楽しみにしてたから、金曜日にあった撮影のお仕事中もソワソワしちゃった。けど、かえって良い表情が撮れたってカメラマンさんが言ってくれました。本当に大丈夫だったかな? まぁそこは素直に受け取っちゃおうかな。

それで、前もって伝えておいたから、スタッフさんも、その日は撮影を早めに切り上げてくださって、急いでロケからブロッサムベリーに戻ってきたの。外はすっかり真っ暗。前夜祭にはギリギリ間に合う時間かなぁとか心配してたけれど、冬に支給される制服の白い暖かいローブをもらって広場に行ったの。そうしたら・・・

あれ!もうみんな集まってる…

もうキャンドルサービス始まっちゃう!? みんな、どこにいるんだろう? — あっ、あそこでサシャが手を振ってる。危ない危ない。みんなお揃いのローブ姿だから、他の学年と間違えちゃうところだった。

どうにか、合流できた…。

そしたら、直ぐに、みんなが列になって讃美歌を歌い始めて、うん、出発するみたい。ほんとうに時間ギリギリだったんだ…。

それで、まだ息が切れてる私を見て、ティラが、

「相変わらずタイトなスケジュール強行したわね、リラ。あんまり忙しすぎて、歩きながら眠っちゃう〜 なんて、神業を披露しちゃわないようにね!」

だって。あんまりよ。いくら私でも、歩きながら眠ったことなんて……ぅ~ん、何回かはあったかも。ぅ〜良くは憶えてないけれど。

サシャはずっと、

足元をきょろきょろしてたの。押し花…というか押し葉っぱ?の材料を探してたんだって。すごく真剣だった…。他のみんなが先に進んでいってしまうから、はぐれないように、3人で突っついて少し無理に歩かせちゃったけど、ちょっと可哀想だったかな。

けど、そのあとサシャが、ステラの襟に落ちてきた葉っぱを取って、

「これぞ、まさにまさに!サシャの理想そのものの葉っぱです!」

って、はしゃいで大喜びしてた。いいのが見つかったみたいで、よかった。

ブロッサムフォレストを、十字架を先頭に行列でぐるりと回ると、だいたい4キロくらい。讃美歌を歌いながら、ゆっくり歩くから、早めに見積もっても一時間以上はかかるかな。

最初はこんな風に賑やかだったけど、段々しーんとなって、みんな黙々と歩いたの。さすがにちょっと疲れたのよね。

でも私、実はこうやってただ歩く時間が、けっこう好き。讃美歌の響きがよく聞こえて、真っ暗な森にキャンドルの灯りが沢山浮かび上がって…ちょっと、不思議な雰囲気になるの。

なんだか神秘的で、厳かで、少しだけ不気味な感じ。人間の領域から離れてしまうような…って言ったら、言い過ぎかな。

チャペル前の広場に戻って来て。炊き出し担当のシスターから温かいシャンピニオンシチューを頂いたの。これも、毎年恒例。

カップを持った指先から、じんわりと温まって、

自分の身体が芯から冷えてたのが分かった。白い湯気が立ち上って、とてもおいしいから、カロリー計算も考えないでおかわりしちゃった。

…ホントはちょっと、気にしたけど。沢山歩いて、運動したんだから。いいかなって。

 

これで、前夜祭の話はおしまい。

翌日から、ブロッサムベリーの本祭が始まります。

楽しみです。

 

流唄リラでした。

おやすみなさい。